甘味料
甘味料
おやつやジュースに入っている甘味料。成分名を見ても中身が分からず飲食しています。その中でも危険なもの、なるべく避けたい、危険性がほとんどないものを紹介します。
危険な甘味料8選
なるべく避けたい2選
危険性がほとんどない7選
危険な甘味料8選
1.アステルパーム
アスパラギン酸とフェニルアラニンという2つのアミノ酸が結合した人工甘味料です。カロリーは砂糖と同じで1g辺り4kcalですが、砂糖の100~200倍の甘さがあります。フェニルアラニンを体の中で代謝出来ない「フェニルケトン尿症」の人は摂取を避ける必要があります。
2.サッカリン
砂糖(蔗糖)の350倍(200~700倍)の甘味と、痺れるような刺激の後味をもっています。高濃度では苦みを感じるため、糖類系の甘味料に混合されて使用されることが多いようです。カロリーがない(ゼロカロリー)のため減量用の甘味料として注目され、炭酸入のゼロカロリーダイエット飲料(ダイエットコーラなど)として多くの飲食物に使用されています。
3.ネオテーム
高甘味度の人工甘味料の1つです。スクロース(蔗糖、砂糖)の1万倍(7,000~13,000倍)、類似の構造を持つアスパルファームの30~60倍の甘味度です。
4.アセスルファムK
アセスルファムカリウム。ジケテンと言う酢酸由来のスルファミン酸を反応させ、さらに無水硫酸を加えるなどの化学合成により製造されます。甘さは砂糖の約200倍で、摂取してもほとんど残量が体内で消化・吸収されることなく排出されます。
5.スクラロース
砂糖に化学的な合成処理を行って製造されます。砂糖の約600倍の甘さで、体内で消化・吸収されずに排出されます。
6.ステビア
南アフリカが原産の植物の名前。その植物から抽出された液を甘味料としている。甘味成分の「ステビオシド」や「レバウディオサイドA」等のテルペノイドの配糖体が含まれています。砂糖の300倍の甘みがあるとも言われている。危険性として、ステビオシドやレバウディオシドを含んでおり、腸内で分解されるとステビオールを生成します。この物質には遺伝毒性があると言われています。また、発がん性や催奇形性の可能性も示唆されていましたが、安全性試験により該当しないとされています。ただ、ステビア使用の清涼飲料水を飲んだ方が、アナフィラキシー反応を起こした報告があるので、いキク科植物にアレルギーを持つ人は摂取を控えた方がいいかもしれません。
7.タウマチン
クズウコン科の植物ソウマトコッカス・ダニエリの趣旨から得られるタンパク質系の高甘味料で砂糖の約3,000~8,000倍の甘味を有します。主な機能としては、甘味付与、不快な味のマスキング(特に苦み)、フレーバーのエンハンス、塩味や辛味のエンハンス。
8.アドバンテーム
アミノ酸系の甘味料アステルパームから作られる高甘味度甘味料で、砂糖の約30,000倍の甘みを有します。甘み質は苦みや雑味を伴わずクリアであり、甘みの発現が遅く長時間持続します。主な機能は、持続する甘味の付与、フレーバーエンハンス、塩味や辛味のエンハンス、不快な味のマスキング、他高甘味度甘味料の後引きマスキング。
なるべく避けたい2選
1.ブラジルカンゾウ抽出物
マメ科カンゾウや同属植物の根や根茎を粉砕又は水で抽出したもので、さらにそれを生成したものがグリチルリチンです。砂糖の約200倍の甘さで、塩味を和らげる効果やう旨味出し効果があります。抽出物から、ナトリウム塩として生成して得られるグリチルリチン酸二ナトリウムには、使用基準があり、醤油および味噌にしか使えないことになっています。その中で、ブラジルカンゾウから抽出されるものは安全性が確認されていないのでなるべく避けた方がいいです。
2.Lーアラビノース
甜菜(ビート)やとうもろこしの外皮などの植物に含まれる糖質の一種で、自然界に広く分布する天然成分です。糖質の中でも5炭糖であるペントースに分類されます。ペントースとは5個の炭素原子を含む単糖のことをいい、アラビノースの他にはD-デオキシリボースやD-キシロースなどがあります。いずれもエネルギー源として利用されることはほとんどないため、ダイエットに適した甘味成分です。次に、砂糖(スクロース)の50%程度の甘味を持ちます。また、小腸内の消化酵素スクラーゼの働きを阻害するため、砂糖(スクロース)の分解を抑制して急激な血糖値の上昇を抑制する働きがあります。アラビノースのこの働きは少量を加えるだけで有効で、多量を摂取してもその効果は特に大きく変わらないという特徴を持っています。しかし、安全性の確認が不十分なため注意が必要です。
危険性がほとんどない7選
1.カンゾウ(甘草)
甘草(かんぞう)は70%の漢方薬に含まれています。主成分のグリチルリチンは、抗炎症・鎮痛・去痰・鎮咳・抗アレルギー作用があるので市販の風邪薬や胃腸薬、肝臓疾患の治療にも利用されています。砂糖の50倍も甘味があるのに低カロリーのため、お菓子や調味料として、ダイエット食品にも利用されます。そのため、知らぬ間に過剰摂取が起こることがあります。
2.グリチルリチン酸二ナトリウム
醤油、みそに砂糖の代わりの甘味料として使われています。マメ科の甘草という植物に含まれているグリチルリチンにナトリウムが結合して出来た甘味料。甘草は砂糖の何倍も甘く直接食べると甘いというより口の中がしびれるといった感覚がある植物です。またグリチルリチンは肝炎の治療薬としても使われています。人への影響についてですが、発がん性は見られず、急性毒性もない比較的安全な甘味料です。
3.キシリトール
主にチューインガム、菓子、ジャムの甘味料に使われています。植物、主にプラム、イチゴ、カリフラワーなどに含まれる糖アルコールです。甘さは砂糖と同程度の甘さを持ちます。しかし砂糖とは違い血糖値はあがらず、カロリーも砂糖よりも4割低いです。また今よくガムの宣伝で言われているように虫歯になりにくいといわれています。人への影響については、舌などで食物の温度に関係なく灼熱感を引き起こす時があるといわれています。また、犬への投与では多量のインシュリンを放出し肝機能に影響がでたりする場合があるとも報告がなされています。虫歯になりにくいといわれていて世の中では良いイメージがもたれているキシリトールですが肝機能に異変を生じる可能性があるということも心得ておいたほうがよい添加物です。
4.ソルビトール
元々自然の食べ物にも含まれており、海藻類やバラ科の果物(りんご、なし、桃、プルーン)に多く含まれています。食品添加物の「ソルビトール」とは、じゃがいもデンプンやとうもろこしデンプン由来の天然の糖アルコールです。主に甘味料の用途で使用されています。甘味度は砂糖の約60%。ソルビトールはエリスリトールやキシリトールと同じく人の腸では分解や吸収されない糖アルコールなので、低カロリーの甘味料です。水に溶解するときに吸熱反応を起こす性質があるので、口の中で溶けたときにひんやり感じます。ガムやスナック菓子の清涼剤として使われることもあるそうです。ソルビトールは「ソルビット」「軟化剤」と明記されている場合があります。また、保湿作用や石鹸成分を透明化する特徴があることから、化粧品やスキンケア商品、医薬品にも使われています。
5.Lーラムノース
オレンジ、みかん、花などにも含まれる。大豆油、なたね油、コーン油などから得られるので毒性はほとんどない。
6.D-リボース
すっきりとした清涼感のある甘みがあります。 エネルギーを急激に使用する瞬発性の高い運動などをした際のエネルギーの再補給と疲労回復に効果的です。また、生物の遺伝子を構成する糖なので毒性はない。
7.ラカンカ
「羅漢果(ラカンカ)」の高純度エキスとトウモロコシの発酵から得られる天然甘味成分「エリスリトール」、2つの天然素材からつくられた安心でカロリーゼロの自然派甘味料です。「羅漢果」は、桂林にのみ自生するウリ科の植物。古くから漢方として親しまれ、あらゆる病の予防と治療に効果を発揮する「長寿の神果」として伝えられています。栽培が難しく、今は"保護植物"に指定され、政府が生の果実の国外持ち出しを禁止しているほど貴重な果実です。